2017年5月29日月曜日

船越屋ハーリー忘備録

石垣島の北部にある伊原間は、島がくびれていて200mの幅しかありません。漁師が海に出るときに東風の時にはサバニ船を担いて西側の港まで、西風の時には逆に東側に船を担いで移動したことから「船越」という地名がつけられたのだそうです。その海岸に番屋が建てられそれらを含めてフナクヤー(船越屋)と言い、それがフナクヤーハーリーの海神祭の名前となりました。




海神祭はまず太平洋に当たる東海岸で御願ハーリーで海の安全と豊漁を祈願するところから始まります。



その後、陸揚げされたサバニを丸太に縛ってみんなで担ぎ、200mの幅を移動することになります。子供用のサバニも幼稚園児たちが担いで一緒に移動です。


西側にある伊原間漁港に着いたところで、中学生や一般、そして地区ごとの対抗レースが始まります。フナクヤーハーリーが他の各地と明らかに違うのが、この船越のプロセスがあることと、中学生や一般の方の体験乗船ができることのような気がします。




 今回の伊原間でのハーリーは、大人の競技よりも子どもたちが生き生きと参加している姿に感銘しました。「地域ぐるみで子どもを育てる」ことが日々の暮らしの中で行われていることを実感した今日の海神祭でした。