2017年2月14日火曜日

産霊(むすひ)



昨年の大ヒット映画「君の名は。」でも核となっている「むすび」あるいは「むすひ」は、神道における観念で、産霊の字が宛られるように万物を産み成長させる神秘的で霊妙な力を表しているのだそうです。

古事記では、高天原に最初に現れた天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)に次いで、高御産巣日神(タカミムスビノカミ)が登場し、三番目に神産巣日神(カミムスビノカミ)が生まれたとされています。日本書紀では神皇産霊尊と表記される三番目の神様だけが女性であり、一般には男女の仲をとりもつ縁結びの神と言われています。

諸説あるようですが、ゆるく理解するととても面白い世界です。このように、神社と結びとは深い関係にあって、お守り袋などに見られるように、物の結び目にも神が宿ると捉えられているようです。その「結び目」にとてもたくさんの種類と意味が込められていることを知って、自分でも実際に結んでみようというわけで、今回は「二重に願い事が叶う」と言われている二重叶結びに挑戦しました。

こま結びと蝶々結びしか知らなかった私にとっては未知の世界です。表から見ると口の字に裏から見ると十文字に見えるところから「叶」結びという名前になったようですが、他のことを忘れてひたすら結ぶプロセスに集中できることが素晴らしいと思いました。この「結び」の観念を空間の繋がりや人の出会いの場のデザインに積極的に導入することで日本独特の神が宿る空間設計ができるのではないかと思いました。

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